今、ウイルスに関連する労働環境の問題が起こっています。
会社がマスクを付けさせてくれないという相談や会社側から自宅待機を命じられたものの無給状態で困っているという相談が相次いでいるとのこと。
いったいどういうことなのでしょうか。
お客様に笑顔が見えないからマスクを付けるな!という企業
ウィルスの流行で、マスクの装着はいわば外出時や人との接触が多い現場では必須であり常識となりつつある中、あなたがお勤めの会社や職場での対応はどのようになっているでしょうか。
実態は会社側の意向によっては感染してもおかしくないような状態にさらされている従業員も多くいると思われます。
北海道の受付業務の女性の場合、会社に「マスクをつけさせてほしい」と懇願したものの、会社側は「受付は会社の顔でありお客さんに失礼」という理由で許可をしてくれないという。
また東京都内の飲食店勤務の女性は、「お客さんから顔が笑顔が見えないからマスクをつけるな」と言われたそうです。
企業側からの自宅待機命令でも無給
自宅待機を命じられたのに無給の人もいるようです。
「海外旅行から帰国した際、会社側から2週間の自宅待機を無給で命じられた」という医療関係に勤務している人の相談や今回の感染の拡大を受けて「会社に出勤しなくても良い」と言われたもののその期間の給料が出ないという派遣労働者の女性などの相談などもあったといいます。
また、「海外から帰国した同僚と一緒に働いているが非常に不安」という相談や「 中国人の妻を持っている同僚が職場で嫌がらせを受けている」などさまざまな相談が寄せられています。
これらの相談が寄せられているのは、一人でも加入できる労働組合であるジャパンユニオン。
ここには今も「自宅待機を命じられている」、「職場の業務の最中にマスクをつけさせてもらえない」などの相談が寄せられています。
現在36件の相談が寄せられ対応しています。
相談のほとんどは給料やマスクの着用に関する悩みが多かったそうです。
マスクを付けさせるのは企業・会社側の義務
厚生労働省では、職務を継続することが可能な従業員に対して会社側が自主的判断により終了させる場合は、一般的には休業手当を支払う義務があると言っています。
会社は労働者の健康を配慮する義務があるとして労働契約法の安全配慮義務という法律に基づいて、マスク着用を推進する立場にあるそうです。
先ほどの労働組合であるジャパンユニオン菅野存(あり)執行委員長は、今回の新型肺炎の問題に便乗して会社側が労働者に不利益をが押し付けるようなことがないように、働く人々の権利を主張して立場が守れるようにしたいと話しています。
厚生労働省には1276件の相談が寄せられ、厚生労働省は2月の中旬から各都道府県の労働局に新型肺炎に関する特別相談窓口を設けています。
今のところ 7日間の相談件数は全国で1276件。
事業主からの相談が786件。
従業員が休業した時の手当などの相談が多かったそうです。
「マスクを店員に付けさせない?表情が見えないからという企業側の言い分」のまとめ
このようなウィルスによる緊急事態にもかかわらず、その対策にまったく対応せず従業員を危険な目に合わせるブラック企業も存在します。
また、これ幸いと従業員を休ませて無給状態にしている悪質な企業や会社もあります。
こういう目に合っている方は泣き寝入りせず、今すぐ最寄りの機関やジャパンユニオンさんなどの労働組合等に相談した方が賢明だと思います。